ランニングをしていると少しずつふくらはぎに違和感が……
我慢できると思ってランニングを継続すると筋肉が硬直し、なんとも言えない激痛が脚に流れる。
こんな経験はありませんか?
一度、こむら返りが起こってしまうと歩くのも困難でその場に座り込んでしまいますね。
また、家の近所ならまだしも10kmや15km離れたところで脚が痙ってしまうと悲惨ですよね。
この記事ではこむら返りの原因と予防法を紹介していきます。
足が痙る原因
こむら返りの主な原因は「疲労」と「発汗」です。
動物の身体は脳からの命令によって筋肉を収縮させたり伸長させたりして身体を動かしています。
この脳の命令は電気信号の形で神経を通じて筋肉に届けられます。
しかし、神経伝達がうまくいかずに異常が生じたときに筋肉の痙攣が起こります。
そして、この状態を引き起こすと考えられているのが疲労物質の蓄積と発汗による電解質バランスの崩れです。
疲労物質の蓄積
運動をしていない安定的な状態だと脳は筋肉から送られてくる「リラックス」と「収縮」の信号を適度な割合で受信します。
しかし、運動をして筋肉が疲労しているときには「リラックス」の信号は減り、「収縮」の信号が多く発信されます。
この多くなった「収縮」の信号のせいで脳が正常な判断をすることが出来ずにこむら返りが発生してしまいます。
電解質バランスの崩れ
こちらは一般的に広く知られている原因だと思います。
体内に含まれているナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質がふくまれています。
そして、この電解質は体温調整や筋肉の収縮など身体の機能を調整する役割を担っています。
しかし、運動で汗をかくと水分と同時にこれらの電解質も身体の体外に排出していまいます。
この汗によって体内の水分と電解質のバランスが崩れることで身体の調整が上手くできなくなりこむら返りが起こってしまいます。
足が痙るのを防ぐ方法
続いてこむら返りの予防法を紹介していきます。
筆者は陸上長距離で練習をしているときによく痙っていたんだよね。
そのときの経験を元に紹介していくね。
ストレッチ
まず最初に思いつくのはストレッチですね。
ストレッチをすることの効果は血流を改善することです。
ランニング前にストレッチをせずにいきなり走ると、下半身の血液の流れが悪いまま大きな負荷をかけることになってしまいます。
その結果、疲労物質が溜まりやすくなりこむら返りが起こってしまいます。
ストレッチの方法①
- 壁に手をつき、伸したい方の足を後ろに引く。
- 体重を壁にかける。
2の時に後ろ足のかかとが浮かないように気を付けてください。
ストレッチの方法②
- 正座の姿勢から伸したい方の膝を立てる。
- 身体の体重を立てている膝にかけるように前傾する。
こちらも2のときにかかとが浮かないように気を付けてください。
画像がなくてイメージしにくいと思うのでこちらを参考にしてみてください。
個人的におすすめのストレッチ方法でタオルを使う物があります。
- タオルをつま先に引っ掛ける。
- 仰向けに寝転がる。
- 膝を伸した状態でタオルを手で引っ張る
この方法は特に柔軟性が低い人に有効です。
①や②の方法だと自分では伸しているつもりでも実際には伸びていないことがよくあります。
しかし、この方法なら自分の手でタオルを引っ張ることでふくらはぎから太ももの裏までを伸ばすので伸びきっていないという心配はありません。
柔軟性の向上にもなるのでぜひ試してみてください。
マッサージ
続いてはマッサージです。
こちらはランニングが終わった後の疲労回復に最適です。
常に、疲労物質を排出することを心がけることが大切です。
お風呂から上がったタイミングでふくらはぎを揉んだり、押したり、揺らしたりしてマッサージしていきましょう。
自分が気持ちいいなと感じる方法で大丈夫です。
これともう一つ有効な方法が足の裏を強く押して刺激する足つぼマッサージです。
これは高校時代に顧問が教えてくれたことで実際に試してみると足が軽くなったのを感じました。
とにかく強く、全体をまんべんなくです。
痛いと感じる部分があなたの弱いところなのでしっかり刺激して疲労物質を排出しましょう。
また、僕は椅子の下に足つぼマッサージのマットを置いています。
良かったら使ってみてください。
筋力アップ
次は筋力の向上です。
こむら返りは筋力の低下でも起こると考えられています。
ランニングをしている人は筋力が低下することは無いと思いますがハードなトレーニングに筋肉が追いついていないということも考えられます。
ふくらはぎの筋力が増えてもランニングの邪魔になることはないので筋トレにも挑戦してみてください。
おすすめのトレーニング方法はスクワットとスタンディングカーフレイズです。
スクワットは下半身全体を鍛えるトレーニングでカーフレイズはふくらはぎを中心に鍛えるトレーニングです。
どちらもランニングする上で基礎となる筋力を作れるので取り入れてみてください。
スクワットの方法
- 肩幅に足を広げる。
- 膝が足先より前に出ないようにゆっくりと膝を曲げる。
- 太ももが床と平行になったら膝を伸していく。
カーフレイズの方法
- 手を壁に付け、足を肩幅に開く。
- かかとを限界まで上げる。
- かかとが床に付ききらない位置まで下げ、また上げる。
どちらのトレーニングも1セット50回を目安にして1日2回行っていきましょう。
水分・ミネラル補給
次は水分、ミネラル補給です。
これは当たり前ですね。
ランニングで汗をかくと水分と同時にミネラルも排出されます。
ミネラル分が減少することは体内の電解物質が減少することと同義なのでこむら返りが起こりやすくなってしまいます。
スポーツドリンクやアクエリアスなど電解物質も含んでいる飲料水で水分補給するようにしてください。
また、ランニングをしていないときでもしっかりと水分補給をしていきます。
喉が渇いたと感じるときにはすでに脱水状態なので喉が渇いていないと思っていてもこまめに水分を摂取するように心がけましょう。
塩バナナ
次は塩バナナです。
これは高校で陸上をしていた時に僕がよく足を痙っていたので顧問がいろいろ調べて教えてくれたものです。
先ほども伝えた通り、こむら返りは体内の電解質のバランスが崩れたときに起こりやすいです。
そして、バナナにはカリウムという電解物質が多く含まれ、塩にはナトリウムという電解質が多く含まれています。
この2つの電解質を効率よく簡単にエネルギーも同時に取り入れようとしたのが塩バナナです。
ただ、個人的にあまり好きではありません。
その理由はおいしくないからです!
バナナの甘みを塩のしょっぱさで相殺してただただまずいものが完成しただけです。
一度、試してみるのは良いと思いますがそれ以降は個人の判断でお願いします。
僕とあと二人、よく足を痙る人がいて試してみたんですけど…
全員マズいって感じてましたw
一人はレースの後に食べてて嘔吐してたしね。
トホホ…
芍薬甘草湯
次は芍薬甘草湯(しゃくやくかんそうとう)です。
ここからは漢方やサプリなど化学の力を頼っています。
最終手段ですね。
以下の芍薬甘草湯、カツサプ、ランショットはアンチドーピングに認められているモノなのでマラソンや陸上などの公式な大会でも安心して使うことが出来ます。
風邪薬でもドーピングに引っかかってしまうことがあるのでこれら以外のサプリは大会では安易に用いないようにしてください。
芍薬甘草湯は漢方薬でこむら返り、筋肉の痙攣にダイレクトに効きます。
一般的にこむら返り予防に広く知られている漢方薬で、最も効果的な予防法だと思います。
服用の仕方はふくらはぎに違和感や痙りそうな感覚が表れた時に飲みます。
即効性が高いのですぐに症状が和らいで来ると思います。
噂ですが医者でランナーの方は必ず持ち歩くのだとか…
内科でこむら返りが起きやすいと伝えれば簡単にもらえますが、薬局でも買うことが出来ます。
ランニング中に服用するので顆粒タイプではなく、錠剤がおすすめです。
カツサプ
次はカツサプです。
これは限界突破をコンセプトに作られたサプリです。
効果としては乳酸を分解しエネルギーに変化させたり、筋肉のダメージを軽減したり、筋肉の攣りを防止したりしてくれます。
一包990円で値段は張りますがフルマラソンやウルトラマラソンなど長距離種目をしている人から高評価をもらっています。
疲労物質を分解してこむら返り予防になるのはもちろんですが、乳酸も分解してエネルギーに変えるのでレースの後半に足が動かなくなり失速するのも防いでくれます。
レースで自己ベストを狙いにいく人は試してみてください。
個人的にも値段は高いと感じますが、大事なレースや大会で最高のパフォーマンスをするのに重宝しています。
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ランショット
次はランショットです。
これは練習後のリカバリーケアドリンクです。
こむら返りは疲労物質が蓄積することが原因で起こりやすくなると紹介しました。
そして、このケアドリンクには筋肉や骨の状態を改善したり、疲労物質を排出しやすくして疲労回復を促進したりする効果があるので日々のこむら返り予防に最適です。
値段は6本セットで1500円で販売です。
駅伝強豪校の城西大学を始め、駅伝チームやマラソン選手なども使用しています。
強度の高いポイント練習やレースが連続で行われる場合に使ってみてください。
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最後に
ここまでこむら返りの原因と予防法を紹介してきました。
僕自身、ふくらはぎがよく痙って頭を抱えていました。
僕の場合は、練習前後でしっかりストレッチをして、ジョグの始めにスクワットとカーフレイズを取り入れて、水分補給はスポーツドリンクでするように心がけていました。
家に帰ってからは、入浴後にマッサージと柔軟を念入りにして疲労物質を翌日に残さないように対策していました。
陸上の記録会の時は顧問に練習として、1500m,3000msc,5000mの3種目に出場するように言われていました。
二日間で5レースですね。
その時には、レースの30分前にカツサプを飲み、レースの直前で芍薬甘草湯を服用していました。
そして、レース後はランショットを飲んでいました。
自分では完璧な準備をしていたつもりでも足に違和感を感じることはありました。
しかし、それでもなんとかすべてのレースを走りきることが出来ていたのでこむら返りの予防に効果はあったと感じています。
一人一人、足の痙攣の起こりやすさなどは変わってくると思うので、この記事を参考にしながら自分に合った予防法を模索してください。
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