【陸上1500m】元陸上部が伝授する速くなるための練習法とコツ

陸上

今回は1500mの練習方法とレースのコツについて紹介します。

陸上の中長距離をしている人はシーズンの始めや練習の一環として1500mを走る人も多いと多いと思います。

また、専門種目を決定するために1500mに出場する人もいると思います。

私の通っていた高校は強豪ではありませんが私たちの代はなぜかほぼ全員、地方大会に出場しました。

ほんとに謎で私たちの次の代では誰も地方大会に出場しませんでした。

私の専門種目は3000mSCですが、1500mも練習としてよく走っていたのでそのときの練習法やレースのコツを紹介していきます。

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どんな練習が必要?

Photo by Fitsum Admasu on Unsplash

周りで練習しているサッカー部や野球部の人たちを見ていると「学校の周りの外周を何周も走る」といったことが多いと感じませんか?

しかも、スローペースで!

サッカー部や野球部にどういう意図でのこういった練習をしているのか分かりませんが、なんだか体力は付きそうな感じがしますね。

しかし、1500mのような中距離選手にとってダメな練習法です。

ダメな理由は1500mはスピードとスタミナの両方が大事だからです。

少し難しい言葉を用いると「無酸素運動」「有酸素運動」の能力が重要になってきます。

この2つに加えて「耐乳酸能力」といったものも必要になってきます。

耐乳酸能力

  • 身体の中に乳酸をため込むことのできる最大の貯蓄量
  • 乳酸が限界までたまった状態で筋肉を動かし続けることができる能力

「外周を何周もする練習」は基本的に各自のペースに任されることが多いのでだらだら走ったりのんびり走ったりして終えることもできてしまいます。

そうしてしまうとスピードもスタミナもほとんど強化されずに無駄な時間を過ごすことになります。

ですので、陸上部が練習として走るなら距離とペースをきっちり決めて行いましょう。

それでは具体的な練習方法を紹介していきます。

インターバル

1500mでは定番の練習で最も効率の良い練習法です。

インターバル走では先ほど紹介した1500mで重要な能力であるスピード、スタミナ、耐乳酸能力のすべてを鍛えることができます。

1500mでは終始ハイペースで走ることになるので糖を利用してエネルギーに変換する際に多くの乳酸を発生させます。

この乳酸がレース後半になると足が動かなくなる現象を引き起こします。

乳酸をため込む能力と除去する能力を向上させることが速いペースを維持するカギになってくるのでインターバルでガンガン耐乳酸能力を高めていきましょう。

200m×10本

目標タイム4:004:104:204:304:404:505:00
設定ペース30323335363839

1500mの基本になるインターバル走が200m×10本です。

200mは設定ペースで走り、100mをジョグで繋ぎます。

1500もペースに伸び悩んでいる人はこの練習を積極的に取り入れてください。

400m×10

目標タイム4:004:104:204:304:404:505:00
設定タイム64677072757780

1500mのインターバルでは比較的長い距離になります。

400mは設定ペースで走り、200mのジョグで繋ぎます。

レペチィション

こちらはスピード強化の練習です。

インターバルでは休憩はジョグで繋ぎますが、レペティションの場合の給食は15分~20分程度の完全休養をとります。

インターバルと違い、ペース設定は行わずに一本一本全力で行います。

距離と本数は300m×8本、400m×7本、1000m×5本が目安になってきます。

坂ダッシュ

この練習は他のブログではあまり書かれていないと思います。

私が高校生の時にはよくしていました。

短い距離を全力で走るのでスピード強化のメニューになります。

本数を重ねるごとに乳酸が増し、足が動かなくなるのが分かると思います。

100m×10本、休憩15分、3セットを目安にしていました。

ビルドアップ走

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これはスタミナ向上に効果的な練習です。

ビルドアップ走は最初、ゆったりとしたペースで入り、1000m毎にキロ5秒程度ペースを上げていきます。

レース本番では最初から最後まで一定のペースで走ることはほとんどありません。

ビルドアップ走を行っておけばレース中の急激なスピード変化やレース終盤の粘りやペースアップの力を磨けます。

1500mのためのビルドアップ走は6000mが基本です。

最大心拍数の80%からはじめて最後は全力になるようにペースを考えてします。

ランニングウォッチをつけて行うことをおすすめします。

個人的にはガーミンのランニングウォッチがおすすめです。

タイムトライアル

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最後はタイムトライアルです。

上達するには実践練習が一番ですよね。

地元の記録会や競技場で今の自分の全力を試してみましょう。

1週間の練習メニュー

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  • 月曜日 ジョグ60分 ペース4:00~3:45
  • 火曜日 坂ダッシュ 100m×10 3セット
  • 水曜日 ビルドアップ走 8000m
  • 木曜日 ジョグ60分 ペース5:00
  • 金曜日 1分間走 100m×10 3セット
  • 土曜日 インターバル走 400m×10
  • 日曜日 休息

私の高校時代の練習メニューです。

1分間走

スタートと同時にタイマーをスタートし100mを全力でダッシュします。60秒経過したらもう再度走り始める練習です。

基本的に100m×10を3セットです。

ジョグは2日だけで基本的にスピード強化系のメニューをしていました。

1500mはスピードが命なので短い距離をしっかり走ることが大切です。

スタミナは週に1回のビルドアップ走とポイント練習の間のジョグで十分だと思います。

ダラダラ走ることがないように練習の意図を理解して練習メニューを組み立てていきましょう。

1500mを走るコツ

練習メニューが分かったら、次は実際のレースを走るときのコツがきになりますね。

これは各選手ごとに得意、不得意や特徴があるので一概には言えませんが、ある程度パターンが決まっているのでそちらを紹介します。

あたり前のことですがペース配分が重要です。

一般的に1500mを走る場合は、前半上げて、中盤はイーブンペース、後半上げるが基本です。

だいたい、前半と後半の距離はだいたい200mと考えてください。

よーいドン!の合図で最初の200mは思い切って飛び出します。

この200mで自分の調子や走る順番を決めます。

前半はかなり密集していて肩や腕が当たったりスパイクを踏まれたりすると思います。

そして、落ち着いてきたら自分の目標タイムのペースで維持します。

中盤にはかなりバテるので少しペースダウンしてしまうかもしれません。

この中盤でどれだけ粘れるかが勝負の分かれ目なので必死に耐えましょう。

そして、最後の200mは全力スプリントです。

一般的にはこういったレース展開で進めるとうまくいきやすいです。

しかし、自己ベスト狙うレースだったり勝つためのレースだったりでもペース配分は大きく変わってきます。

自己ベスト狙うレースなら自分よりタイムの速い選手の後ろにくっついて最初から最後まで粘りのレースをするのも1つです。

勝つためのレースなら周りのペースを加味しながらラスト後半まで体力を温存してラスト200mのスプリント勝負をしたり、スピードに自信が無いならラスト400mからロングスパートをかけるのもアリです。

また、序盤から飛ばしてワンマンレースをするのも1つの戦術としてあります。

自分の置かれている状況に応じて臨機応変に対応していきましょう。

筆者はスピードに自信が無かったから前半からガンガン行ってひたすら粘るタイプの人間だったな。

ラスト200mもスピード上げられてなかったな。

中長距離をもっと知ろう

ここまで、1500mについて紹介してきましたが、今紹介した練習以外にも様々な練習メニューがあります。

中長距離について理論的に詳しく知り、徹底的に勝つための練習をしたい人は以下の書籍を読んでみることをおすすめします。

最後に

1500mの練習方法とレースのコツについて紹介してきました。

中距離はスピードも高めないといけないし、スタミナの向上もしなければいけません。

インターバル練習など乳酸がたまり、吐き気との戦いになり、きつい練習が多いです。

しかし、手を抜かずにやればどんどん実力が付き、自己ベストを更新できます。

間違っても他の部活がやっているようなダラダラ外周をするような練習はすることなく、距離を決め、ペースを決めて、練習の意図を理解して毎日頑張っていきましょう。

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