陸上競技のトラックレースの中で最も距離が長いのが10000mでその次が5000mです。
5000mは主に高校生から始め、10000mは大学生以上からスタートする人が多いのではないでしょうか。
このブログを書いている僕も高校生から5000mを始め、大学に入学してから10000mにも挑戦し始めました。
今回のブログではそんな長距離ランナーにおすすめできるスパイクを3足紹介します。
個人的に勝つために本気でスパイクを選ぶのならばどんな選手でもこの3つに絞られるのではないかと思います。
スパイクの規定
簡単にだけ世界陸連で規定されているシューズの規約を紹介したいと思います。
これまでは種目によってシューズの規定が異なり、フィールド種目は20mmを基本に三段跳のみ25mmが許可されており、トラック種目は800m未満については20mm、800m以上は25mmまで許容されていました。
しかし、来年11月1日よりトラック&フィールドの靴底の最大の厚さが一律20mmに変更になります。
つまり、2024年10月31日までは25mmまで、11月1日からは20mmまでです。
このことは競技を続けていくのなら覚えておきましょう。
NIKE/ZoomX Dragonfly
まず最初に紹介するのはナイキから販売されているドラゴンフライです。
陸上をしている人なら誰でも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
5000mと10000mを専門とするエリートランナーのパフォーマンスを最大限発揮するために開発された高性能なスパイクです。
このスパイクの特徴として以下の4つが挙げられます。
- ZoomXクッション:ズームXクッションとはNIKEが開発した革新的なクッション材料で、軽量かつ反発力に優れています。ランナーの足に快適なクッション性を提供しながら、効果的なエネルギーリターンを実現します。
- プレート構造:ドラゴンフライにはカーボンファイバープレートが組み込まれており、足の屈曲をサポートし、効率的なステップとパフォーマンスを促進してくれます。このプレートは反発力を最大化し、ランニング時の推進力を向上させてくれます。
- トラクション(グリップ力):ドラゴンフライは一般的なスパイクと異なり、ピンは5本でニードルピンがデフォルトで採用されています。この設計のおかげでタータンに刺さりやすくグリップを最適化し、効率的な推進力を確保することが出来ます
- 軽量性:先ほど素材の特徴を紹介しましたが、そこと関連して軽量性も挙げられます。非常に軽量なデザインで、素材の選定や構造の最適化により重量を最小限に抑えています。これにより、ランナーはより軽快な足運びとスピードを実現できます。
個人的に陸上長距離全員におすすめできる万能スパイクだと思っています。
実際に記録を残しているエリートランナーもほとんどこのシューズを着用しています。
僕の周りの選手もこのシューズを履いている人はいて、軽くて楽にスピードを出せると言っています。
価格 | 重さ | 厚さ | プレート | おすすめの人 | 2024/11/1以降 |
19,800円 | 130g | 20mm | カーボン | 幅広く | 可能 |
ASICS/METASPEED LD
2足目に紹介するのはアシックスのメタスピードLDです。
こちらのシューズも5000mと10000mを専門にする選手に向けて作られたスパイクです。
「より少ない力でストライドを伸ばす」をコンセプトにして開発されています。
ドラゴンフライのライバル的な立ち位置で徐々に使っている人も増えている印象があります。
メタスピードLDの特徴は以下の4つです。
- PINLESS CARBON HEXACLAW:このスパイクの1番の特徴でピンがなく、突起のあるカーボンプレートがむき出しになっています。ピンのささる感覚がなく、設置時間を短縮し、エネルギーロスを少なくすることで推進力を得ることが出来ます
- SHARKDUO:かかと部には軽量の樹脂姓素材に三角錐の突起があります。これにより、グリップ性能をさらに高め、トラックでの推進力も向上します。
- FF BLAST TURBO:ミッドソールに軽量フォーム材の中でも最も優れた反発性を発揮するFF BLAST TURBOが採用されています。着地と同時に変形、圧縮し素早く元の形状に戻ることで、跳ね返るような感覚が得られ、ストライドを自然と伸ばすことが可能になります。
- HL-0 MESH:アッパーでこの素材は採用されています。ポリエステル繊維に弾性力の高い繊維を配列した特殊構造を有しており、エネルギーロスを抑えられます。
僕が愛用しているスパイクです。
個人的な考えですが、スパイクのピンが刺さる・抜ける感覚が苦手な方におすすめです。
また、専門はロード種目だけどスピード強化のためにトラックも走るという人にぴったりだと思います。
僕自身、厚底シューズが好きでロードとトラック種目を比較するとトラック競技が襲い傾向にありました。しかし、このスパイクを履くことで楽にスピードを出す感覚が身につき、5000mでも10000mでもベストを出すことが出来ました。
価格 | 重さ | 厚さ | プレート | おすすめの人 | 2024/11/1以降 |
27,500円 | 140g | 25mm | カーボン | 厚底が好きな選手 | 不可 |
Adidas/Adizero Avanti TYO
最後の3足目に紹介するのはアディダスから販売されているアディゼロアバンチTYOです。
5000mと10000m用に作られたスパイクでクッション性能を売りにしていると考えられます。
主にアディゼロシリーズを着用している人が使っているイメージがあります。
ジョグ用シューズで他のメーカを使用していてこのスパイクを愛用している人は少ないのかなと思います。
アディダス好きの人のための厚底スパイクといっても過言ではありません。
このスパイクの特徴は以下の通りです。
- クッション性:ミッドソールには4層の素材を組み合わせて作られており優れたクッション性能を誇っています。長距離ランニング中の快適性と衝撃吸収を向上させると同時に体重移動もしやすくなるように設計されています。
- 軽量性:軽量な素材を使用とアッパーのメッシュ構造により、素早く軽快な足運びをサポートしてくれます。これにより、疲労を軽減し、パフォーマンスを向上させることができます。また、メッシュなので通気性・排水性にも優れています。
- グリップ性:アディゼロ アバンチ TYOは、ニードルピンを採用しており、優れたグリップ性能を持っています。トラックでの安定性を確保し、ラスト200mでのスプリントでしっかりとした蹴り上げが出来ます。
上記で紹介したスパイクよりも入手難易度が低く、価格も落ち着いているので厚底スパイクをとりあえず試してみたいという人にオススメです。
価格 | 重さ | 厚さ | プレート | おすすめの人 | 2024/11/1以降 |
18,150円 | 170g | 17mm | グラスファイバー | アディダスが好きな人 | 可能 |
厚底をすすめる理由
ここまで3足のスパイクを紹介してきましたがすべて厚底になっています。
マラソン競技では今は厚底が定番になっていて薄底を履いている人は激減しました。
その理由は足のこりにあります。
長距離を走るとどうしても後半になるにつれて足が重く、思うように動かなく成ってしまいます。
しかし、厚底シューズでは自然とストライド伸び、自分の足だけで走るよりも負担が少なくなります。
5000mでも10000mでも同様に後半の粘り強さが出てきます。
疲労を出来るだけ軽減し、楽にスピードを出せるのでラストでも勝負することが出来るようになるでしょう。
まとめ
陸上長距離種目である5000m・10000mで勝利を本気で目指すエリートランナーに向けてスパイクを3足紹介してきました。
個人的な結論ですが、従来のスパイクに苦手意識がない人はドラゴンフライが最も良いと思います。
逆にスパイクが苦手だな、厚底シューズが好きだなという人はメタスピードLDが良いのではないかと考えます。
やはり、日本選手権や世界選手権を見てみると大多数の選手はドラゴンフライを履いています。
世界で活躍する選手達が愛用している実績があるので基本的にはドラゴンフライが信用できるはずです。
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