関西学院大学は「オシャレ」というイメージがあり、進学しようと考える人も多いのではないでしょうか。
関関同立の一つでもあるので偏差値や大学ブランドも申し分ないです。
しかし、この大学は多くの学部・学科を有しているのでどこに出願するか悩んでしまうこともあるでしょう。
そこで、この記事では関西学院大学の理学部に絞って入試の難易度や学べること、就職実績など全容を調査して皆さんに伝えていきます。
ぜひ、大学選びの参考にしてください。
関西学院大学ってどんなところ?
まずは、簡単に関西学院大学の紹介をします。
関西学院大学は明治22(1889)年に創立され、100年以上の歴史をもつ伝統のある大学です。
また、関西大学・同志社大学・立命館大学を合わせて関関同立と呼ばれ、関西のトップ私立群に名前を連ねています。
現在は14学部で構成されていて神学部など珍しい学部もあります。
メインキャンパスは西宮上ケ原キャンパスです。
時計台を中心としてスパニッシュ・ミッション・スタイルの建物が並び、日本一きれいなキャンパスとしても有名です。
ここでは主に文系学部の人が学びます。
理系学部は主に神戸三田キャンパスで学習します。
関西学院大学の一般的なイメージは「オシャレ」で洗練された感じです。
また、国際関係が強く、海外志向の学生が集まる傾向があります。
優雅なキャンパスライフを送りたい人にはぴったりの大学です。
理学部とは?
それでは、関西学院大学理学部について確認していきましょう。
2021年以前は理工学部というくくりで理系は進学していました。
しかし、2021年4月以降は理工学部を解体して理学部・工学部・生命環境学部・建築学部の4学部に分けて入試試験を行うようになりました。
そして理学部では、自然と自然界をつかさどる科学の法則を理解し、新たな真理を探究することで柔軟かつ論理的な思考力と課題解決に挑む力を身につけることを目標に学習していきます。
工学部の中でも「数理科学科」、「物理・宇宙学科」、「化学科」の3つの学科に分けられます。
今後、発展が期待される宇宙にフォーカスした最先端の研究が出来ることも特徴です。
数理科学科
数理科学科では、「代数学」「幾何学」「解析学」「確率・統計」の4つを教育・研究の柱として純粋数学から応用数理まで幅広く扱うことで数理的な思考や問題解決能力を育みます。
高校までの数学の学習では、「こんなのいつ役に立つの?」などと考えてしまうと思います。
しかし、数学は物理学はもちろんのこと、経済学や生命科学など他の分野でも使われています。
また、皆さんがいま使っているスマートフォンやパソコンなど電子機器は数学の考え方の上で成り立っています。
ゲームを開発するためにも難解な数学の考え方が必要ですし、人工知能の研究などになればなおさらです。
役に立たないと考えてしまう数学は現代のIT社会の基盤となっており無くてはならない学問です。
物理・宇宙学科
物理・宇宙学科では、物理法則を理解し、物理現象の実験・観測・理論を用いた研究体験から論理的思考能力と専門性を有する人材を養成します。
謎が数えられないほど広がっている宇宙に興味を持っている人は少なくないと思います。
しかし、宇宙を専門的に学べる大学はとても少ないです。
でも、関西学院大学では宇宙物理学の主要3分野である「電波天文学」「赤外線天文学」「X線天文学」のすべてを優れた環境下で学ぶことが出来ます。
宇宙の謎を解明したい人、宇宙に興味を抱いている人にはぴったりの学科です。
化学科
化学科では、さまざまな物質の構造、性質、反応の原理を探究し、医薬品やエレクトロニクス材料などの未来社会につながる物質の創成をめざします。
化学は医薬・化粧品、繊維、自動車、プラスチック、エレクトロニクスなど、多様な産業と結びついています。
つまり、生活の質を向上させるには科学の知識が必要不可欠です。
また、化学科の中でも物質の構造・機能とその原理を解明する「分析・物理化学系」と化学反応を駆使して機能性物質を創りだす「無機・有機化学系」の2分野に分かれて研究を進めています。
自分の将来のビジョンにより近い研究が可能です。
入学難易度・学費
続いて関西学院大学理学部の入試難易度と学費について考えていきましょう。
理学部の偏差値は?
河合塾で理学部の偏差値を確認してみると50.0~55.0の学科が多い印象です。
また、受験科目も数学、理科(1科目)、英語の450満点または数学、英語の400満点となっています。
偏差値も52.5前後と難しすぎるということはないので2年生の終わり頃から本格的に受験勉強を始めれば誰でも合格の可能性はあります。
受験科目も比較的楽なのでそこまで心配することは無いでしょう。
数理科学科 | 共通テスト利用 一般入試 | 55.0 52.5 |
物理・宇宙学科 | 共通テスト利用 一般入試 | 52.5 52.5 |
化学科 | 共通テスト利用 一般入試 | 50.0 52.5 |
理学部の学費は?
理学部は工学部と並んで理系学部なので学費は高額なイメージがあります。
関西学院大学の場合はどうなのでしょうか。
結論から述べると非常に高額になっています。
一般的な私立理系大学と同様に年間で約170万円もかかってしまいます。
家庭が裕福か奨学金でかなりの額を借りないと通うのは厳しいと思います。
入学してから学費のことで揉めたり、大学中退になることがないように家族内でしっかり話し合っておきましょう。
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | |
入学金 | 200,000円 | |||
授業料 | 1,117,000円 | 1,273,000円 | 1,273,000円 | 1,273,000円 |
実験実習費 | 99,000円 | 99,000円 | 99,000円 | 99,000円 |
教育充実費 | 266,000円 | 310,000円 | 310,000円 | 310,000円 |
合計 | 1,682,000円 | 1,682,000円 | 1,682,000円 | 1,682,000円 |
数学の難易度/レベル
関西学院大学の理系数学は例年、4つの大問で構成されています。
大問1~3はマーク式で計算結果のみを見ます。
大問4は記述式で解答までの課程も見られます。
問題の難易度は基礎から標準レベルです。
難問奇問はほとんど無いのでオーソドックスな問題に慣れていれば問題ないでしょう。
また、出題範囲は幅広いので万遍なく対策が必要です。
物理の難易度/レベル
物理は3つの大問で構成されています。
問題のほとんどは記述式となっています。
問題の難易度は基礎から標準レベルとなっています。
3つの大問のうち力学と電磁気は毎年出題されいます。
残りの一問は熱力学・波動・原子のうちから一つ出題されます。
力学と電磁気は優先的に学習していきましょう。
また、公立高校の場合、電磁気・原子が習い終わるのが10月や11月になることがあります。
できるだけ、塾や予備校またはスタディサプリなどを使って独学で先に進めておくのをオススメします。
化学の難易度/レベル
化学は例年3つの大問で構成されています。
問題の形式は記述式です。
問題の難易度は標準レベルです。
大問1は理論化学、大問2は理論化学と無機化学や有機化学の融合、大問3は有機化学となっています。
大問2つは理論化学が中心になっているので理論は完璧にしておきましょう。
化学も公立高校の場合、習い終わるのが10月や11月になり問題演習の時間をあまり取れないのでできるだけ自分で先に進めておきましょう。
英語の難易度/レベル
関西学院大学の英語は6つの大問で構成されています。
問題の構成は、読解問題が3題、文法・語彙問題が1題、文法・語彙問題と英作文の組み合わせで1題、会話分が1題です。
解答形式はマーク式が中心ですが記述式もあります。
問題の難易度は標準的です。
関西学院大学に合格するかどうかは長文読解がポイントになってきます。
読解量が多いのでできるだけ問題演習を積み、速読が出来るようになっておかなければいけません。
英作文は和文の一部を英訳する形式なので基本的な構文や熟語を覚えておけば難しくありません。
キャンパスライフと満足度は?
次は関西学院大学理学部に通っている先輩達の評価や口コミを確認してみましょう。
人生の夏休みと言われているキャンパスライフは人生で1回きりです。
そんな贅沢で満足できる4年間を送るために前もってキャンパスライフの情報を集め、入学後に後悔することのないようにしましょう。
ここでは3人だけ載せておきます。
総合評価-良い
理工学部数理科学科は本当に数学が好きならばおすすめです。教授の方々は丁寧ですし、研究室に行けば一対一で丁寧に説明してくれます。また、教職免許もとれるので数学の教師になりたい方もいいと思います。
講義・授業-良い
数理化学科だけでなく他の学科の講義もうけることができるので、幅広く知識を吸収したい人にとって理想的だと思います。
アクセス・立地-普通
兵庫の端のほうにあり、神戸から一時間梅田から45分かかります。さらに、電波が悪く圏外になることも多々あります。
施設・設備-良い
外観がきれいで他の大学と比べても誇れるほどのものです。敷地内にはカフェもありみんな空きコマの時にゆったりしています。
友人・恋愛-良い
数学が好きだという共通点もありますし、私の友達はみんな努力家だったので、カフェでみんなで勉強したりしています。
部活・サークル-普通
理工学部は兵庫県三田市の三田キャンパスなのですが、三田キャンパスには二つの学部しかないので上ヶ原にあるキャンパスよりも断然少ないですが、一応一通りのサークルはあります。
総合評価-良い
自分が学びたいと思っている宇宙物理学、または量子力学を勉強できる環境が整っているのでとてもよいと思います。
講義・授業-良い
授業にもよりますが、先生方の授業はとても丁寧でわかりやすく充実しています。
研究室・ゼミ良い4回生から研究室に分かれますが、宇宙物理学の研究室がたくさんあるのでとても楽しみです。
就職・進学-良い
さまざまな企業の就職実績がありますが、個人的には大学院に進もうと思っています。
アクセス・立地-悪い
理工学部は本キャンパスではないので、少しアクセスが不便だなと思います。
施設・設備-良い
キャンパス内自体はとても綺麗で研究の設備もたくさんあり、よい環境だと思います。
友人・恋愛-良い
部活に所属しており、勉強との両立は大変ですがとても充実しています。
総合評価-良い
関西学院大学理工学部化学科だからこそできる研究もあるので、勉強意欲がある人なら満足できる環境かもしれない。就職に強いのでいい大学だと思う。
講義・授業-普通
講義が分かりやすい先生もいるが、講義を聞いても理解できず自分で勉強しないといけないものもある。
研究室・ゼミ-良い
関西学院大学理工学部化学科でないとできない研究もあるのでいいと思う。教授や先輩達のフォローも厚い研究室が多い。
就職・進学-良い
関西学院大学は就職率がとても高く、キャリアセンターのサポートもうまく活用すればある程度問題なく就職できると思う。
アクセス・立地-悪い
多くの学生が利用するのはJR宝塚線の新三田駅だが、そこからバスを使わないとキャンパスには行けない。キャンパスの周りにほとんど施設がなく不便なところに位置している。
施設・設備-良い
実験に必要な器具などはしっかり揃っているので、ある程度不自由なく学生実験を行える。
友人・恋愛-良い
学科の人数は多すぎないので、ある程度みんなと面識を持つことはできる。英語の授業は少人数制なので、一緒に授業を受けてる学生と仲良くなりやすい。毎学期ある学生実験を共に乗り越えていくので、学科内の友人との絆が強くなる。
学生生活-良い
サークルはそこそこ種類がある。学祭はアクセスが悪いキャンパスではあるが、芸能人もゲストに招いているので一般的な学祭のイメージと合うと思う。
就職実績は?
続いては関西学院大学理学部の就職先を見てみましょう。
大学での生活も社会人になるための通り道に過ぎません。
日本の場合は新卒で入った会社に定年まで居続ける人の割合が非常に高いです。
転職するよりも新卒の方が比較的楽に有名企業や大手企業に入社しやすいので出来るだけ自分の理想に近い会社を目指したいですね。
それでは、関西学院大学のホームページにある就職先を確認してみましょう。
どの学科を確認しても日本を代表するような一流企業に就職している人が存在することが分かります。
この就職先を見ると学歴フィルターに引っかかることは無いでしょう。
しかし、大手企業に入社したいなら覚悟が必要です。
筆記試験や面接で他の学生と差別化できる特徴や能力を身につけておきましょう。
しかし、特定の企業に拘ることがないのであれば学校推薦や教授推薦で比較的楽に就職できると思います。
まとめ
関西学院大学理学部はどうだったでしょうか?
少しは理解が進みましたか?
宇宙物理学の分野は日本の中で最先端の研究が出来ます。
宇宙に興味を持っている人なら受けておいて損は無いはずです。
この記事を読んでくれた人が少しでも関西学院大学を目指してみようかなと思ってくれたら嬉しいです。
自分の夢や目標に向かって精一杯頑張ってください。
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