この記事を読んでいる人は防衛大学校を目指している高校生かその保護者だと思います。
知っていると思いますが防衛大学校は将来の自衛官幹部を育成するための学校なのでとても厳しい環境です。
今までの生活のように自由は一切ありません。
また、防衛大学校の情報は限られているので入学するか不安に感じることも多々あるはずです。
そこで、この記事では防衛大学校初日の生活を紹介していきます。
防衛大学校に興味のある人はぜひ最後まで確認してください。
初日にすることは?
防衛大学校に到着してからすることは主に身体検査と官品の受け取り、荷物の整理です。
基本的にはこの3つだけですが入校する人が多いのでとても混雑していて身体検査と官品の受け取りはなかなか進みません。
初日(4月1日)~入校式(4月5日)まではお客様期間なので厳しいことはありませんが、2学年の生活を見ることで防衛大学校のことを知ることが出来ると思います。
実際に「お客様だから何もしなくていいよ。」と上級生から言われると思うよ。
初日の説明
それでは着校してからの流れを紹介します。
※細かい時間までは覚えていないので流れだけを説明します。
正門到着~部屋に荷物を置く
1.正門到着から4.割り当てられた部屋に荷物を置くまでを説明します。
防衛大学校の正門が開く時間になる前にすでに大勢の人が並んでいます。
着校する時間が遅くなってしまうと荷物整理の時間が取れなくなってしまうのでなるべく早く到着するようにしましょう。
個人的に門が開く30分前位に到着すれば良いと思います。
門を通るとまず最初に記念講堂に通されます。
そこで人数が揃うと簡単な学校とこれからの生活の紹介をされ自分の学生舎・小隊番号を与えられます。
そして、その振り分けられた学生舎に移動すると対番(1学年の世話をする2学年)と合流します。
そのまま荷物を自分の部屋に運びます。
このとき1学年はまだお客様なので荷物はすべて対番が持って運んでくれます。
学生舎の4年生に挨拶
荷物を自室に運んだら4学年に挨拶しに行きます。
ちょっと変わった部屋に行くのですがそこに大体3,4人くらい並んでいると思います。
その部屋に入る前と出てきたときの1学年の顔色に変化があると思います。
実際に入ってみると1学年は普通に入れますが対番の2学年が入室要領というものをします。
このときに「防衛大に来た」という片鱗を味あうはずです。
4,5人の厳しい目つきの4学年から対番がめっちゃ怒られます。
隣にいる私も縮こまってしまいましたね。
入室要領が終わったら4学年が優しくなっていくつか質問してくれるのでそれに応えて終了です。
退室する際も入室時と同じように退室要領があり、とても怒られています。
初めて見る上級生の指導は怖いと思うけど、それが4日後の5日から始まると考えてお客様期間を過ごすことにしないとね。
身体検査と官品の受け取り
続いては身体検査と官品の受け取りです。
この2つは他の人たちの並び具合を見てどちらを先に行くか決めます。
私の場合は身体検査を先に行いました。
この2つの待ち時間はとても長いので対番とコミュニケーションを取る時間になります。
「高校時代に何の部活をしていたのか?」や「どうして防衛大に入ったのか?」など聞かれると思います。
また、こちらから対番に「授業の様子や指導などの防衛大の中の生活はどうなのか?」など聞けるチャンスです。
しっかりコミュニケーションをとってこれからの防衛大生活について考えを深めておきましょう。
身体検査と官品の受け取りは特にといったことはしません。
ただ医務官の指示通りに動いたり、自分の服のサイズを合わしたりするだけです。
今後の服装点検を楽にするために服とズボンはワンサイズ小さいのがおすすめだよ。
靴はすぐに脱ぎ履きが出来るようにワンサイズ大きいのがおすすめだよ。
昼食と荷物整理
次は昼食です。
おそらく同部屋の1学年とその対番の人と一緒に行くと思います。
昼食のメニューはカレーです。
カレーと決まっているわけではないのですが、1年間も2年前もカレーだったそうです。
主菜は皿に盛り付けられているのでそれを取り、米とスープは自分の好きな量を入れるセルフ形式です。
お客様期間は自分では入れませんが…
正直、私は緊張しすぎて米が喉を通りませんでした。
食べきれなくても何も言われないので残しても大丈夫です。
入校式が終わると昼食を食べる時間はないから食べ物を取り、席に座って口に入れられるだけご飯を詰め込んでそのままに捨てに行くことも日常茶飯事だよ(T_T)
もったいないけど……コレが日常に…
昼食が終わったら自室で荷物整理です。
ここでは特に慌ただしくすることはないので同部屋の同期と話しながら夕食と風呂の時間を待ちます。
前期の同部屋の同期は自衛官になるなら一生の親友になるので大切にしましょう。
夕食と風呂
荷物の片付けが終わり同期と時間を潰していると夕食に呼ばれると思います。
夕食は同部屋の4学年も一緒に来ます。
対番以外の人でもお客様期間の間は優しいので不安に思う必要はありません。
夕食は昼食の時と何も変わりません。
その後は風呂です。
大浴場でのんびり入浴できます。
同部屋の人たちとまったりコミュニケーションをとりましょう。
清掃
風呂の後には清掃があります。
1学年はまだ、しませんが対番がする掃除の姿をよく見ておきましょう。
至る所から怒号が飛び交って数分前の様子とのギャップに声が出ないはずです。
優しかった対番が3学年に怒鳴られながら必死の形相で清掃に当たっています。
その後は部屋に戻り、ベッドが飛ばされているのが目に入ります。
清掃後の点呼が始まる前までにベッドをきれいに戻さなければなりません。
すぐ隣に3学年が集まってきて2学年に叱責を飛ばしている様子に戦慄してしまいます。
そして、点呼が終了後には1学年の着校を祝って2学年から4学年が大声で数を数えながら腕立てをしていました。
回数は50回だったと思います。
この光景は本当に地獄絵図でした。
同期のなかには顔がこわばって目を見開いていたり、涙目になっていたりする人もいるはずです。
私もおそらく涙目になっていたと思います。
ここで地獄に来たと気づくね。
入校式が終了後には自分たちがこうなると予想したらいても立ってもいられないね。
歓迎会と就寝
地獄が終わったら自室に戻って歓迎会が始まります。
歓迎会と言ってもお菓子を食べながら同部屋のメンバーと対番と一緒に話をするだけです。
簡単な自己紹介をしてあとは気楽に過ごせます。
先ほどの清掃からベッド、点呼のトリプルコンボでパニックに陥ってますが……
ここでお土産を持ってきている人は4学年に渡します。
歓迎会の後は就寝です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
少しは防衛大初日のイメージはつかめましたか?
入校式まではお客様なので難しいことは何もしませんし、指導されることもありません。
ただ、対番の人が受けていた見るに堪えない指導や叱責が4日後から自分たちにも始まることを意識しながら生活しなければなりません。
とても厳しい環境ですが将来、自衛官幹部になりたい人はぜひ入校してください。
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